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西乃まりも様『ギャラクシィ少年の社会見学記』感想書きました
西乃まりも様『ギャラクシィ少年の社会見学記』

まりもん堂 http://marimondou.web.fc2.com/

※すみません! 内容に関することはできるだけ削ったのですが、やはりあれこれ書いているので全く何も知らない状態でこれからこの本を読みたい方はご注意ください)

「ギャラクシィ少年の社会見学記」

 送っていただけました〜。まりもさんありがとうございます! いろいろと忙しく読むのが細切れだったのですごい時間がかかりましたが、でもそれでも読みたくて夢中になるくらい、楽しい時間を過ごさせていただきました。
 とっても綺麗な淡い色合いなのですが部屋が暗くて写真がなかなか綺麗に写らず変な構図ですみません。a piacere相方さんが文フリ大阪の時出された新刊です。a piacereのサークル誌表紙イラストはいつもまりもさんが描いてくださっているのですが、今回の少年の絵もご本人が描かれていてすごく可愛い少年たちです。裏の来人くんもイメージ通り可愛いですよ!

 本の裏にあらすじが書いてあって、その最後に「2人の子供と、子供みたいな大人たちの物語」とあって、読む前にこの文を見てからずっと頭に残っていました。子供が主人公の物語っていうのはどうしても自分の子供時代のことを思い出してあれこれ考えてしまうのでなかなか読み進められなかったりいつの間にか読み間違えてしまったり! ということがあるのですが、やっぱりこの小説も私はものすごく自分勝手に勘違いして読んでしまった気もして……でも、それでもとにかく楽しくて、優しくて、温かい、実はいろいろあるにせよ、だからこそ、本当に温かい物語で大好きでした。
 本の裏の「子供みたいな大人」……ですが、それってどういうことだろう、子供らしい子供、大人みたいな子供、大人らしい大人、子供みたいな大人、といろいろ考え考え読んでいるうちに私が最初に心にひっかかったのは主人公の一人吉田直哉くんのお母さんです。この方はとても厳しい人なようです。お母さんはもう一人の主人公篠崎来人くんのことを「ライトくん」とカタカナで呼びそれに関しても直哉くんは嫌な感じがしているようです。もちろんお母さんは来人くんを快く思っていないのです。いまどきの変った名前つける親なんてやっぱり……そんな親に育てられた子供なんてきっと……ほらね服装もあんな……云々。そういう批判的な人の嫌な感じはちょっとわかります。昔から子供が主人公の本にはそういう親御さんは出てきました。子供からするとわからずやな大人は親であっても時には敵(子供は親を最後には絶対憎めないけれど)という位置づけでしたね。でも、詳しい内容は置いておいて、このお母さんが桧山荘のおばさんの働きで普段なら絶対ありえないことを息子に許可してくれた時に、直哉くんは「魔法」みたいだと大いにびっくりしていたのですが、私がびっくりしたのはお母さんの方です。この人の素直さは大人らしくない。この本で一番子供みたいな大人なんじゃないかと感じたくらいです。もちろん子供が皆素直かというと全然そんなことは無いと思いますが、大人の論理で生きている大人が平気で手のひらを返すなんて。今まで言ってたことは何だったのか、自分の頑固な主義でこれまでひとを傷つけてきた責任を今更どうやって取るつもりなのか。普通こんな手のひら返しされたらものすごい不信感を持つと思うのですが、反省を伴ったあまりにも素直な意味合いでの手のひら返しだから直哉くんも素直にすごいすごい、です。むしろおばさん達の方が大人の汚い知恵でずるいことしてるのかもなのに(笑)。もしかしたら信じるに足るものを子供はそれまでの親との生活でずっと見てきたのでしょうか。

 二人の少年はそれぞれ個性的ではありつつ大人しい現代っ子で。もともと気の合いそうな組み合わせだなと思ってましたが、二人でいることでどんどん魅力的に見えてきて、どっちも素敵な子でした。単純に見えて実は繊細な目で物事をとらえている直哉くんが私はとても好きでした。さすがあのお母さんの息子です。
 来人くんは、どちらかと言うと大人っぽい子供なのかなとも思いますが、やはり「大人みたいな子供」、と「大人」は違うと思います。来人くんはまだ子供でいい。だけど成長過程と、ある程度成長してからまた学びなおす大人と、どこが境界でどこがどう違うんだろう。未熟が許される子供と許されない大人。どんどん増して人を押しつぶそうとする責任というものの存在。なんかテーマからは外れると思いますが読んでいてそういうのをいろいろ考えてしまいました。未熟ということはそれ(未熟さ)自体がこれから失われていくということでもあって、まだ熟していないということはこれから熟してしまうということ。考えてみたら寂しくもあるけれど、とてつもない喜びでもあります。大人になっても人は一生未熟なのかもしれないのですが、だとしたら人は一生寂しく喜ばしいものなのでしょうかね。私自身近頃子供を持つ身になって理屈でなくそんな風に感じるようになりました。

 物語の終わりが近づいた頃、直哉くんは或る人と握手して家に帰るのですが、この一文がとっても好きだったので、いいのかな、引用しますね。

「手を伸ばすと、ほっそりとした、温かくて白い手のひらに、僕の右手はきゅっと包まれた」

 ああ、まりもさんの作品何作も読ませて頂いてるけど、この方こういうのも書かれるんだなあ……ときゅんとしました。本当にこれは好き。人、場所の温かい雰囲気、情景や、手のこちらに向かってくる感覚や、その手の感触、それに対する僕の印象がぼうっとした感じで目の前に浮かんでくるようで、本当に好きでした。

 まりもさんの作品は本になっているのでは「水底の部屋」が多分一番有名かな? と思うのですが、あれ本当に素晴らしくて評判もいいのですが、その後どんどんいろんなテイストのものを書かれてどんどん幅が広がって深みも増していて、是非是非この作品もいろんな方に読んでいただきたいです。

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posted by: nanori | 同人誌文学 | 21:29 | comments(2) | trackbacks(0) |-
なのりさま

せっかくなので、ブログのほうにお便りさせていただきますね^^

すごく丁寧なご感想、ありがとうございましたー!!!
直哉のお母さん(笑)気になっていただけましたか!
読んだ人は大体、あの人に何らかの感想をもたれると思いますw
多分、その印象も、読んでくださった人によって一番分かれるキャラクターなんじゃないかな。
「大人」という言葉の持つイメージは人それぞれで、その人が生まれ育ってきた環境に左右されることが多いんじゃないかと思います。
私個人の「大人」というイメージって、肩書きや見た目や噂なんかで適当な印象を形作って、先入観なんかで適当なこと言っちゃうなぁって思っていて。
それはきっと、年齢を重ねるごとに増えていく情報、自分の蓄積してきた経験がそうさせるのだと思うのですが、適当なことを言っちゃう分、持っていた情報が書き換えられたりしたときには、案外ぬるっと意見を翻したりすることもあると思うんですw 要は、周りの意見とか、状況に流されるっていうかね…。
でもそれは決して悪いことばかりじゃなくて、大人がそういう曖昧な、ある意味「ずるい」部分を持っているということは、情報の「修正」が出来て、変化の余地があるということでもあるんじゃないか、そしてそういうことを、多分近くにいる子供は子供なりに感じていて、こないだまでこう言ってたじゃん!って突っ込みたい部分は
ありつつも、お母さんが意見を変えてくれたその変化を、素直に喜んでくれたりもするんじゃないかなーっていう気持ちを(半ば祈りに近い気持ちでw)書いてみました^^; 
でもまぁ、もっともっと頑固な人もいますけどね…。私としては、外からの意見や情報に耳を傾けず、ガチガチにオレ理論の中で生きている人のほうが、流されてふらふらしている人より、付き合いにくいかなーとも思います。

私自身が結構直哉ママみたいなところがあるので、あのキャラは自分の投影ってところは大きいかもしれません><
最初のところとか、ぶっちゃけ結構あんな感じですよ…
(嫌なお母さんだなーと思いつつ書きました…苦笑) 

なのりさんとはお付き合いも長く、直哉のお母さんのことをどう思ってもらえるのかな、というのは、本を渡す前から多少気になっていたもので、つい長く書いちゃいました(笑)

他にも色々とありがとうございます!!
「大人になっても人は一生未熟なのかもしれないのですが、だとしたら人は一生寂しく喜ばしいもの」というお言葉、私も本当にそのとおりだと思います。
この作品は「家族」「親子」がテーマになっているんですが、そういうことまで感じていただけたんだとしたら、本当に書いて良かったと思うし、自信にも繋がってきます;;


こんなに丁寧なご感想をいただけて、私は幸せ者であります(;∀;)
本当にありがとうございました!!
来年、順調にいけば、今年5月に文フリ会場でお話していた本を作ることになりそうですね^^
なのりさんの新作が読めるのを今から楽しみにしています〜♪
今後とも、どうぞよろしくお願いします(*´∀`*)ノ
| まりも | 2015/10/08 11:13 AM |
>まりもさま

ありがとうございます!!作者様のお話を聞かせていただいて嬉しいです!
なるほどと思ったんですが、家族の話って生きてきた環境によっていろいろと感じるものとか判断する基準とか、全然違うのかもしれないですね。

直哉くんのおかあさんはうるさいなあ、厳しいなあっていうのはありますが(笑)私にはそれほどいやな風には感じなかったんです。それがちょっと新鮮に感じました。私だってあそこまで素直な言い方されたら確かに直哉くんと同じように意見を変えてくれたのを素直に喜んでたかもしれないです(笑)でも実際、自分が間違ってたと親が言うなんて本当魔法だ!って思うくらいありえないことっぽいですよね(笑)

手のひら返しで不信感って、何か変なこと書いてしまったかも?すみません。。。そうですよね、確かにわからないこともあるしいろいろ情報が入ってから意見が変わるのは普通ですよね。むしろ何かを知ったらすぐ意見を変えられる順応性があった方がいいと私も思います。
私が子供のころは(二十歳すぎてもずっとですが)親が私の人格否定までしてきて遠くから見ただけの友人のことも散々酷いこと言って、謝罪も無くある日突然「これからは応援する、自分たちが一番の応援団だ」「○○さんはしっかりした子だ」とか言い出して理解ある親面する無神経さが何か信じられなかった、という個人的な経験です。変なこと言ってたらすみません。やっぱりちょっと違う話ですよね(汗)


私も大人になったというのもありますが別に直哉くんのお母さんは一般論ではそんなに間違ったことを言ってるわけでもないし、来人くんは結果いい子だったけどそうじゃない子もいるはずだし、リスクは少ない方がいいに決まってるし。子供が何かのきっかけで転落して深く傷つくことがあるとしたら私だって怖いです。だからそれだけでは嫌なお母さんとは思えないし、直哉君のお母さんは実際すごくいい人だった……という。

私自身もともと自分の母親に関してはちょっと不満はあっても許せないなんてことはなかったし、愛情をもって日々接してるかどうかって、不満はあっても子供はわかってる部分が多かれ少なかれあると思うんですよね。まあうちの親はすごく頑固というか、固定観念にとらわれてる方で、親本人も理由はわからないけど駄目、禁止、絶対こうしろ。なぜなら自分も子供のころ禁止され強制されたから。自分も嫌な思いしても我慢してそれでも立派な大人になったから。ということが結構多かったです。しかもそんな我慢した自分を誇りに思ってるから子供にも我慢させたいって、あの世代の共通の記憶なのかと思ってました。そこは両親ともそんな感じだったので。若い頃は私ももし子供生まれたらそんな親になるんだろうなと素直に(笑)思ってたけど考えてみたらそんな理不尽なことする必要ないし……??しないと思います。

何か長々自分のことまですみません(;^_^A普段考えないこといろいろ思い出して考えてしまいました。何が正解かなんてそれこそ無いんだろうし、家族には全部それぞれのストーリーがあるんだろうなあと思います。そのなかで幸せな家族たちを理屈でなくましてきれいごとでもなく、文学に乗せて見せて頂けて心が温かくなりました。ありがとうございます!

また来年まりもさんや皆さんと本を作らせていただけるのを楽しみにしてます!本当小説っていいな!と思いました。こちらこそ今後ともよろしくお願いしますね!(*^▽^*)
こんなご丁寧なコメント本当にありがとうございました!!
| なのり | 2015/10/10 8:47 PM |









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